あまたの春秋に富んだ高校生ドラフトの星・佐藤由規は、ヤクルト期待の超新星となってプロ野球の扉をたたく。
新しい、涙と感動ストーリーが幕を開けた!
2007年高校生ドラフトの最大の目玉となった仙台育英高校の佐藤由規投手。5球団が指名し、ヤクルトへの入団が決まりましたね。佐藤由規選手は1989年生まれといいますから、プロ野球界にとっても初の平成世代。記者会見では、早くも「泣き虫王子」の称号をもらった佐藤由規投手ですが、甲子園で見せた、あの落ち着き払ったマウンドさばきは絶品。驚異の球速157キロをマークした力は本物です。高校生ドラフトの星・佐藤由規選手は、必ずや、手薄となっているヤクルト先発投手陣の要となることでしょう。
さて、佐藤由規選手の高校生最速記録となった速球の秘密とはなんでしょう。また、プロの目を釘付けにした佐藤由規投手の秘密兵器とは・・・。さらに、涙の記者会見で話題となった涙の秘密とは・・・。高校生ドラフトの星・佐藤由規選手の秘密をじっくりと解剖してみましょう。
佐藤由規選手は、平成元年12月5日生まれ、仙台市出身。彼は、リトルリーグで世界選手権準優勝を経験しているものの、高校1年までは、平凡な選手だったといわれています。そんな佐藤由規選手は、仙台育英高校2年の夏から3季連続して甲子園大会に出場し、2007年夏の智弁学園戦では、甲子園にスピードガンが設置されてから最速とされる155キロをマーク。その後、秋の日米親善高校野球では157キロを記録するなど、高校ナンバーワン剛速球を誇っています。
ヤクルト プロコレクションユニホーム(由規#11/HOME)
由規 (よしのり 本名:佐藤由規)、背番号11。
投手。右投げ左打ち。2007年高校生ドラフト1巡目。ボディサイズ:179cm・76kg。
2007年のドラフト時、中田翔、唐川侑己と並んで「高校ビッグ3」と呼ばれ、楽天、ヤクルト・横浜・中日・巨人の5球団が1巡目で競合。ヤクルトが交渉権を獲得した。
ドラフト会議時点では身長179センチ、体重75キロと発表されていますから、プロ野球選手としては「ずば抜けた体格」というわけではありませんね。どうも、佐藤由規選手の速球の秘密は、彼の投球フォームにありそうです。全身をしなやかに使えるので、肩やひじに負担のない、流れるように綺麗で自然なフォームです。
投手としてずば抜けた体格とはいえないからこそ、腕力に頼らず、体全体をムチのようにしならせてボールにパワーを伝えていく・・・これはなかなかできることではありません。これからプロの練習にもまれることにより、体はますますできてがっちりしてくるでしょう。佐藤由規選手は、体のでき具合に応じて、これまで通り全身を柔軟に使ってきますから、今後が楽しみですね。160キロの壁は意外と簡単に越えてくるかもしれません。
さて、高校生ドラフトの星・佐藤由規選手の魅力は速球だけにとどまりません。秘密兵器があるんです。それは変化球。彼はよく「指先の感覚」という言葉を使いますよね。その指先の感覚が変化球をつくり出します。佐藤由規選手が一番自信のある変化球は、そう、スライダー。しかも高速!彼のスライダーは、横に滑りながらも直球に近い球速が出ます。これまで、プロの投手のスライダーは130キロ程度であるのに対し、佐藤由規選手が甲子園で三振の山を築いた高速スライダーは、140キロを超える球速。
さらに、佐藤由規選手はフォークやチェンジアップもありますから、体格の向上とともにこれら変化球がさらに磨かれてくると、手に負えないことになってきますよ。今から公式戦が楽しみですね。
さて、最後に「涙」の秘密。プロの投手としては、気性の優しさがちょっと気になる・・・というファンの方もおられるかもしれません。高校生ドラフト後の記者会見では、両親や兄弟への感謝を述べて思わず涙をこぼしてしまった佐藤由規。ヤクルトの寮に入るときも再び涙を流して話題をさらった泣き虫王子。彼の素顔は、家族思いの心優しき好青年なんですね。うれしいから、悲しいから泣くというのではなく、家族への思いや感謝の気持ちでこぼれる涙を、私たちはどこかに忘れてきてしまっていたのかもしれません。
「新人王を目指したい。次に泣くのは、初勝利のときまでとっておきます」涙は当分、お預け。次の目標は初勝利ですね。私自身は、「佐藤由規は泣き虫王子でいい」と思ってます。今度はプロの世界で家族孝行ができるよう精いっぱいがんばってほしいものですね。あまたの春秋に富んだ高校生ドラフトの星は、ヤクルト期待の超新星となってプロ野球の扉をたたく。新しい、涙と感動ストーリーが幕を開けました。
熱闘甲子園2007 〜49の感動ストーリー、全試合収録!〜
テレビ朝日系列で放送された2007年全国高等学校野球選手権大会のダイジェスト番組『熱闘甲子園』をパッケージ。全試合及び開会式、閉会式までもを網羅している。球児たちが甲子園への思いを綴ったコーナー“手紙”も必見だ。
もちろん、高校生ドラフトの星「佐藤由規」の活躍も収録!